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2009年 09月 23日
奥より,
益子義弘先生 寺原芳彦先生 雨宮陸男先生 北欧を語る会|第3回 『スヴェレフェーンを語る』 9月18日(金) 東京大学弥生講堂・会議室 かねてより企画してきました,「北欧の建築・デザインを語る会」も今回で第3回目を迎えます.今回は当日受付制としたため来場者数と会場のキャパシティに若干の不安を覚えていましたが,始まってみるとほぼ満席.特別の混乱もなく受講者の皆様にご着席頂けたようで,まずはスタッフ一同胸をなでおろしました. 今回,講演には異なる経歴を持つ3名の講師をお招きし,それぞれの視点からフェーンのお話をお伺いしました. まず最初にお話を頂いたのは益子義弘先生.テーマは『フェーン/その詩性と実在』. お話しはフェーンの建築家としてのアウトラインから始まり,その建築の中心を形作っている精神性や空間性の中核へと話は進みました. お話をお伺いするうち,国や環境,風土は違えど,フェーンの詩性と益子先生の作品に見られる空間性にはどこか共通点があるような気がしました.言葉を選びながらフェーンの作品解釈を試みる益子先生の語り口には,フェーン自身が自らの作品を語っているかのような錯覚を覚え,会場には不思議な臨場感が漂っていました. 次にお話しを頂いたのは,寺原芳彦先生. テーマは『スヴェレ・フェーン氏との面談回想および建築紹介』. 寺原先生はプロダクトデザイン(家具)が専門でいらっしゃいますが,建築にも造詣が深く,特に生前のフェーンにお会いしてインタビューをされたという貴重な経験をお持ちでいらっしゃいます. 今回の講演も,フェーンと直接お会いしてお話しを聞いた先生ならではの貴重なお話しを頂きました.中でも印象的だったのはフェーンと交友関係にあった建築家たちの話でした.フェーンというと我々はノルウェーの自然や風土といったものだけについ目を向けがちですが,意外と技術志向があり,当時の先端の技術を貪欲に作品に採り入れていったという側面もあります. フェーンにとって師にあたるのはジャン・プルーヴェであり,実際に心酔していたそうで,そのテクノロジーに対する姿勢や指導力を学んだといいます. また当時絶大な影響力を持っていたアールトにはむしろ少し距離を置き,アスプルンドに北欧近代建築のルーツを置こうとする姿勢や,カルロ・スカルパからの影響,ルイス・カーンとの交流や日本では磯崎新氏に興味を持っていたなど,意外な話も次々と飛び出しました.そんな貴重な逸話の数々からは,知られざるフェーンの意外な素顔が垣間見えたような気がしました. 最後にお話頂いたのは,雨宮陸男先生.テーマは『ブスク邸から視える構造的思想』. 雨宮先生からは木質構造研究者らしく,エンジニアの目線から切り取ったフェーンの建築についての貴重な考察を頂きました. フェーンの建築では特にブスク邸を例に取り,そこに3つのキーワード「プレファブ/ハイブリッド(混構造)/ジャパニーズ化」を挙げ,わかりやすく説明して頂きました. 集成材を多用するフェーンの建築では,早くから構法の合理化やプレファブ化などが検討されていたといいます.また多種多様な構造材の使用や,強く日本を意識していたと見られる構造の見せ方など,詩的とも評されるフェーンの建築における,もうひとつの側面にも光を当てて頂いたような気がしました. ただ今回も時間の関係から,最後のディスカッションなどに時間を割けなかったことが残念でした.なかなか平日の夜間に行う企画としては制約もあるのですが,また機会あれば,同じテーマでもう少し掘り下げた議論の場を設けられればとも考えています. ご来場頂いた皆様,長時間のご静聴誠にありがとうございました. また3名の講師の先生方にも,今回貴重なお時間とお話を頂きまして心より感謝致します. また次回の企画もどうかお楽しみに! (企画担当:関本竜太)
by sadiinfo
| 2009-09-23 16:18
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