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2010年 06月 24日
記念講演「北欧の光りと影—建築写真/映像の楽しみ」 講師 吉村行雄氏 (建築写真家/当協会理事) 2010年6月19日(土)工学院大学A-0656教室 2010.年度総会のあと15時15分より記念講演会として行なわれました。 吉村さんは竹中工務店在職中、建築家としての設計業務のほか広報部長として活躍され、写真家として作品集の発行も手掛けられました。 在職中から北欧、とりわけスウェーデンの近代建築に魅せられ、北欧の巨匠達の作品を撮られ発表してこられましたが、フリーとなられてからは日本の近代建築の巨匠の作品もてがけ、仕事の巾も大きく広げて活躍されています。私たちは、この10年来吉村さんの優れた建築写真によって、とりわけ北欧建築に魅せられ数々の感動を得て来ました。 今回は「北欧の光と影」を主題に、建築写真家としての視線からその魅力と楽しみ方について、お話を頂きました。冒頭、「今日は建築の話しは抜きにして“如何にしたら感動的な建築写真が撮れるか”これに徹して話を進めたい」とのことではじまりました。 先ず「写真について」: 「基本に忠実に、気持ちのこもった写真を撮ろう!」 最新のカメラ事情としてアナログとデジタルの違いをキチンと認識すること。デジタルの便利さにまどわされず、写真を撮る姿勢、構えを大切に、手ぶれ防止装置を信じないこと。ルーズになりがちな最近のデジタルカメラでの撮影にはミニ三脚の常時携帯、クリップの利用法、そしてアイディア溢れる吉村グッズの紹介があり、成る程と感服させられことばかりでした。 次に「建築写真について」: 「目に見えない音、風の気配に気を配り、空間の感動を伝えたい」 基本としてアオリと忠実な空間の描写、そしてディーテールを必ず正確に撮っておくこと。建築の内部空間は空気感の表現が決め手であるとの指摘には敬服しました。 さらに「海外旅行でいい写真を撮る方法」: 「常にワンチャンスしかないことを念頭において撮影のこと」 レンズの保護がもっとも大切、レンズクリーニング、シャワーキャップを忘れずに、三脚の常備、そして不測の事態を考えて準備を怠らないこと、すべて苦い経験のあることばかりの指摘です。 「北欧建築の光りと影、」: 「寒い冬の朝の空は、限り無く透明で美しい(クリスタルブルー)」 ここでは ・ 名カメラマンは朝と夕方しかカメラを回さない(映画の世界) ・ 斜光は風景を美しく見せる。建築も町並みも・・・ ・ 北欧の光りの特徴/夏場でも斜光(約50度)/夏至のころ夜10時まで明るい(白夜) ・ 北欧建築と太陽の光り/光りを奥までいれる縦長の窓/床を明るく光の反射を考慮/壁厚が大きく外の眺めのコントラストが和らいでいる/建築家は斜光で美しいシルエットを大切なデザインの要素にしている/斜光は素材の質感を美しくみせる/光りの質を繊細に捉える感性はインテリアデザインや照明器具に生かされている。 以上のレクチャーのあと「写真での実例紹介」、に入りました。 幾度となく感動させられた吉村さんの美しい建築写真がスクリーンに写し出され、それぞれの写真が成る程ここにその力点があったのかと、頷くばかりの解説に、限り無い感動を覚えながら見入ってしまいました。まさに北欧建築写真観賞の至福のひとときと言える時間でした。 1時間の持ち時間は15分ほど延長されても終らず、吉村さんが最後にとっておられた「建築映像」の映写は残念ながら次回の機会にと、後ろ髪を惹かれる思いで中断せざるを得ませんでした。 最近のハイビジョンによる映像の魅力については、パソコンの高性能化と相まって過去100年の建築写真に素材の質感や、緻密なディテール表現を可能にし、今後写真と映像が共存して建築の記録を担う新しい時代にはいっていると言われる吉村さんの建築映像作品は、残念ながら次の楽しみにとっておくことで残された時間を懇親会に引き継いで、講演会をおわりました。 今回の会場は都合で工学院大学の一般教室のため、会員外の方も含めた参加者は学生気分に帰って、建築写真講座の講議をじっくりと楽しませて頂きました。 (文:SADI 企画担当 川上 信二)
by sadiinfo
| 2010-06-24 19:48
| 講演会
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